一人暮らしに掃除機はいらないと考えている人もいると思いますが、おひとりさまシニアには掃除機を購入することをおすすめします。この記事では、ハッピーシニア編集部の検証のもと、一人暮らしのシニアの人に掃除機が必要な理由とおすすめの掃除機と選び方のコツについて、掃除機がないときの掃除方法もあわせて解説していきます。
シニアの一人暮らし掃除機おすすめな理由
結論から言うと、シニアの一人暮らしの人は、掃除機を使って掃除をすることをおすすめします。「一人暮らしで掃除機はいらない」と言う人もいるかもしれませんが、ハッピーシニア編集部としては、以下の理由でシニアの一人暮らしの人も掃除機を使うことをおすすめします。
フローリングワイパーでは取りきれないゴミを掃除できる
クイックルワイパーなどの、フローリングワイパーは、軽くて音が出ず、使いやすいのでこまめな掃除がしやすいです。汚れの種類や掃除の目的、仕上がりの目標などにより、から拭き用シート(ドライシート)や水拭き用シート(ウェットシート)で使い分けたり、立体吸着シートなどを使ったりすることで、こまやかな掃除もできるようになります。
ただ、フローリングワイパーでは、ホコリは掃除できますが、砂や米粒などの粒状の汚れを掃除することはできませんん。また、吸着できるホコリやゴミの量が限られるため、ライフスタイルや掃除のサイクルによっては、キレイに掃除を仕上げることが難しい場合があります。掃除機は、粒状のゴミを吸い取れますし、ガラスや陶器が割れたときの破片の掃除にも便利です。もちろん、掃除機よりもフローリングワイパーのほうが掃除が得意なゴミもあり、ホコリが舞い上がりにくいなどのメリットもあります。ハッピーシニア編集部としては、フローリングワイパーと掃除機を使い分けることをおすすめします。
掃除の時間を短縮できる
汚れやゴミの量や部屋の広さにもよりますが、掃除機はある程度のホコリと小さなゴミを全体的に取ることが得意です。さっと掃除するのであれば、比較的早く掃除を終わらせられます。また、1回掃除機をかけるだけで完全にキレイにするのは難しいですが、こまめに掃除機をかける習慣をつけるだけで、汚れやゴミが溜まりにくくなり、結果として掃除の時間を短縮できるようになり、部屋をキレイに保ちやすくなります。
家の清潔を保ちやすくなる
立体吸着シートなど、最近は高品質のシートも多いので、フローリングワイパーで掃除するだけでもだいぶキレイに掃除できるようになりましたが、目に見えない粒状の汚れ(微細な砂など)は、フローリングワイパーでは取りきれません。こまめにフローリングワイパーで掃除しているのに、床にザラつき感がある場合は、このような粒状の汚れや取りきれないホコリが残っている可能性があります。掃除機で掃除することで、このような汚れは落としやすくなり、清潔を保ちやすくなります。また、エアコンや空気清浄機などのフィルター掃除にも、掃除機があると便利です。
ハウスダストなどのアレルギーの予防ができる
ホコリには、花粉・カビ・ダニ・ダニのフンや死がいなどのハウスダストが含まれています。ホコリを舞い上げないという点ではフローリングワイパーはアレルギー対策になりますが、ホコリの除去量は掃除機のほうが圧倒的に多いです。また、布団やマットレスなどのハウスダストの除去にも掃除機は使えます。決まった時期に、鼻水・鼻詰まり・目のかゆみ・のどの痛み・肌荒れなどが起こる人は、掃除機を使ってこまめにハウスダストのアレルギー対策をすることをおすすめします。
膝や腰への負担を減らせる
最近の掃除機は軽くて取り回しやすいものが多く、体への負担が少ないです。自走式のヘッドがある掃除機では、さらに体への負担が少なくなります。掃除は歩いたりかがんだりするので、膝や腰への負担はかなり少なくなるでしょう。また、ベッドや家具の下などの掃除がしやすいタイプの掃除機を使えば、さらに膝や腰への負担は減らせます。
膝は、シニア・プレシニアにとってとくに悩みが多く、膝の変形性関節症など、老化が原因のものは完全に予防することができないため、負担を減らすことがとくに大切になってきます。膝にやさしいスニーカーを履くなどして負担を減らすことが大切ですが、掃除をするときの負担を減らすなど、毎日の家事や生活の動作のなかで膝の負担を減らす対策をとることも大切になってきます。
シニアの一人暮らしの掃除機の選び方のポイント
40代以降のシニア・プレシニアは、若い頃と比べると体力が衰えていますし、時間的な余裕も変わってくると思います。また、より簡単に手早く掃除ができる掃除機を選ぶことも、大切になってきます。ハッピーシニア編集部としては、コードレスのスティック型の掃除機で、ある程度機能が充実した掃除機を選ぶことをおすすめしています。また、予算に余裕がある場合は、自走ヘッド付き・自動ゴミ収集などの機能も検討しても良いと思います。その他の選び方については、以下を参考にしてください。
コードレス(充電式)とコード付きの掃除機の選び方のポイント
コードレス(充電式)とコード付きの掃除機のどちらを選ぶかについては、自宅・部屋の広さと1回の掃除時間がポイントになってきます。ざっくりした目安ですが、1LDKまでであれば、一般的なコードレスのスティック型掃除機で対応可能です。
では、2LDK以上や敷地全体が広い場合はコード付きが良いかというと、この点は少し検討が必要です。複数回に分けて掃除ができる場合やロボット掃除機を併用する場合は、コードレスの掃除機でこまめに掃除するほうが掃除しやすくなり、膝や腰への負担が減らせます。ちなみに、コード付き掃除機は、コードを外したりするとき、姿勢によっては膝や腰に負担がかかりやすくなるので注意してください。
サイクロン式と紙パック式の掃除機の選び方のポイント
以前は、サイクロン式のほうが紙パック式よりも吸引力が落ちにくいといわれていましたが、最近の紙パック式は吸引力が落ちにくく、掃除中に吸引力の違いを感じることはほとんどない印象です。
サイクロン式の掃除機は、紙パックのようにランニングコストがかからないというメリットがありますが、ゴミを捨てるときにホコリが舞い上がりやすく、手が汚れやすいというデメリットがあります。対して、紙パック式は、ランニングコストがかかるデメリットはありますが、ゴミを捨てるのが簡単でホコリが舞い上がりにくく、手が汚れにくいというメリットがあります。掃除機のランニングコストを考えるならサイクロン式、掃除機のゴミ捨てを簡単にしたいなら紙パック式を選ぶのがポイントになりますが、この辺は好みで選んでも良いと思います。
キャニスター型とスティック型の選び方のポイント
キャニスター型掃除機とは、ゴミを吸うヘッド・ホースと本体が別になっている、床に置いて使うタイプの掃除機です。大型のモーターが使用できるので吸引力が高く、ゴミを溜められる量が多いというメリットがあります。ただし、大型でかさばるため収納しにくく、スティック型よりも重いため、片付けや移動が面倒で膝や腰に負担がかかりやすいというデメリットもあります。
家が広い場合やカーペットの面積が大きいなどの理由でゴミの量が多い場合ではキャニスター型の掃除機を選んだほうが良いかもしれませんが、一人暮らしのシニア・プレシニアであれば、基本的には使いやすく収納にも便利で、膝や腰に負担がかかりにくいスティック型掃除機を選ぶことをおすすめします。
ロボット掃除機がいるかいらないかの選び方のポイント
高性能で手に届きやすい価格のロボット掃除機がたくさん販売されるようになったことで、ロボット掃除機の購入を検討している人もいると思います。一人暮らしのシニア・プレシニアにロボット掃除機がいるかどうかについては意見が分かれますが、ハッピーシニア編集部としては、ロボット掃除機があると部屋をかなり清潔に保てるようになると考えています。
部屋の隅など、自分で掃除しなければいけない場所もありますが、ロボット掃除機が掃除している間は別の家事やお出かけもできるので、時間を有効的に使えるようにもなります。予算に余裕があるなら、ロボット掃除機とスティック型掃除機を併用することをおすすめします。
シニアの一人暮らしにおすすめの掃除機ランキング【編集部厳選】
一人暮らしのシニア・プレシニアの人には、以下のスティック型掃除機が使いやすく、機能性も高いのでおすすめです。おすすめのロボット掃除機も紹介しているので、検討している人は参考にしてください。
パナソニック セパレート型コードレス スティック掃除機(MC-NS10K)
パナソニック セパレート型コードレス スティック掃除機(MC-NS10K-W)は、全体の重量が1.5kg(手元重量0.45kg)で非常に使いやすく、インテリアになじみやすいデザインなので「見せる収納」をしやすいです。クリーンドックに置くだけで自動でゴミを収集してくれるので、掃除機のゴミ捨ての手間がかなりなくなります。パナソニックのナノイーの技術で除菌・脱臭もしてくれるので、臭い対策にもおすすめです。
口コミで「充電がすぐなくなる」という声もありますが、一人暮らしの掃除であれば問題なく使えます。細くて軽いので、ベッドの下や家具の隙間など、狭いところの掃除もしやすく、小回りがきくのですみずみまで掃除しやすくなります。使っているハッピーシニア編集部員からは、ロボット掃除機と併用することで、すみずみまでキレイに掃除しやすくなり、掃除時間が大幅に短縮できたという声が出ています。
アイリスオーヤマ 掃除機 コードレス サイクロン スティッククリーナー SCD-122P-W
アイリスオーヤマ 掃除機 コードレス サイクロン スティッククリーナー SCD-122P-Wは、必要な機能がそろっていて、軽量で価格が安い、コスパが高いスティック型掃除機です。自走式ヘッドが使えて充電が長持ちしやすいため、床面積が広い部屋の掃除がしやすくなります。また、ゴミセンサーとライトでホコリの掃除忘れを予防できるところも大きなメリットといえるでしょう。
自動ゴミ収集機能はありまえんが、他社のハイエンド掃除機の3分の1程度の価格で購入できるので、購入費用は安く済ませたいけど機能にはある程度こだわりたい人にも十分満足できる掃除機になっています。編集部で検証したところ、いわゆるハイエンド掃除機より吸引力は少し落ちる印象ですが、丁寧な掃除を心がければ、通常の汚れであれば十分キレイに掃除できます。
日立 かるパックスティッククリーナー PKV-BK3K
日立 かるパックスティッククリーナー PKV-BK3Kは、日立独自の技術で1.1kgの軽さと吸引力を両立させたスティック型掃除機です。ライト付きのためホコリの吸い残しが出にくいですし、押すときも引くときもしっかりゴミを吸引してくれます。ベッドの下の奥までヘッドを入れて、ノズルとヘッドがフラットな状態になってもしっかりゴミを吸引してくれるところもメリットのひとつです。
本体の紙パックは約2か月のゴミを溜められるようになっているので、紙パック交換の手間もかかりません。ヘッドは小回りがききやすいよう小型になっていて、お手入れもしやすい構造になっています。定価自体はハイエンドの価格ですが、安くなっていることも多く、かなりお得に購入できる可能性があります。
ダイソン Digital Slim+ SV18 FF COM2
ダイソン Digital Slim+ SV18 FF COM2は、ダイソンの掃除機のなかでは本体もヘッドも軽量で使いやすくなっています。価格も安く、ヘッドも薄型なので、体力が低いシニア・プレシニアの人が掃除するときにもすみずみまで掃除しやすいです。また、ヘッドも4種類付属しているので、付属ツールを追加購入しなくても、掃除に困ることはないと思います。
「ダイソンの掃除機は吸引力あるけど重くて使いにくい」と感じている人は、手に届きやすい価格になっているので、ぜひ1度試してみてください。
シャーク EVOPOWER SYSTEM iQ+ コードレススティッククリーナー CS851J
シャーク EVOPOWER SYSTEM iQ+ コードレススティッククリーナー CS851Jは、シャークのスティック型掃除機のハイエンドモデルです。シャークのスティック型掃除機の人気機能「ノズルのフレックス機能」で、かがまなくてもベッドの下などの掃除ができるので、膝や腰に負担がかかりにくくなっています。掃除のときにあまり姿勢を変えたくない人、腰や膝に不安がある人、体力に自信がない人におすすめの掃除機です。
最新機種はEVOPOWER SYSTEM NEO+ コードレススティッククリーナー LC351ですが、EVOPOWER SYSTEM iQ+ コードレススティッククリーナー CS851Jも機能的には十分ですし、購入しやすいタイミングなので、予算や好みなどで選んでみてください。
アイロボット ルンバi3+
アイロボット ルンバi3+は、マッピング機能があるルンバi3に自動ゴミ収集機能があるクリーンベースが付属したモデルです。WiFi対応のためスマホで掃除を開始させれば、終了まで何もする必要はなく、自動にゴミ収集と充電をしてくれます。手に届きやすい価格なので初めてのロボット掃除機にもおすすめです。
普通の汚れであれば吸引力は十分ですし、繰り返し掃除をすることで、どんどんキレイになっていきます。より清潔にしたい場合は、すみずみをフローリングワイパーや掃除機で掃除したり、水拭き用のウェットシートで仕上げの掃除をしても良いと思います。ロボット掃除機は、自動でこまめに掃除できるところがメリットなので、1日1回から2回は必ずロボット掃除機で掃除することをおすすめします。なお、拭き掃除も同時にしたい場合は、ハイエンドモデルのルンバ コンボj7+を検討しましょう。
ECOVACS(エコバックス)DEEBOT N8+
ECOVACS(エコバックス)DEEBOT N8+は、自動ゴミ収集機能とマッピング機能があり、水拭き機能もあるミドルエンドのロボット掃除機です。ミドルエンドではありますが、機能との種類は必要十分であり、ハイエンドモデルに負けないくらいの高い性能があります。
これだけ機能が充実していながら、手に届きやすい価格に設定されているので、拭き掃除もできる高機能のロボット掃除機を探している人に、とくにおすすめします。段差やマッピング機能などで不満な口コミもありますが、編集部の検証ではとくに問題のあるレベルではない印象であり、通信環境を見直す・複数回掃除を行う・障害物や通り道を整理する・厚みのあるカーペットに注意するなどの対策である程度解消できると考えています。
掃除機がないときにおすすめの掃除方法
ハッピーシニア編集部では、一人暮らしのシニア・プレシニアの人にも掃除機を使うことをおすすめしていますが、掃除機が手元にない、用意できない場合もあると思います。掃除機がないときは、以下を心がけて掃除するようにしましょう。
フローリングワイパーとコロコロを併用して掃除
掃除機を使わないときは、フローリングワイパーを使っての掃除がメインになりますが、上記でも説明したようにフローリングワイパーだけでは粒状の汚れを掃除できません。コロコロ(粘着カーペットクリーナー)や粘着テープなどを使って掃除すると、フローリングワイパーだけでは掃除できない汚れやゴミをキレイに掃除できます。
フローリングワイパーはから拭きと水拭き両方行う
フローリングワイパーで掃除するとき、水拭き用シート(ウェットシート)だけで掃除している人がいるかもしれません。しかし、先にウェットシートで拭くと、ホコリが大量にシートに付着し、拭き取り能力が低下したり、他の場所にゴミや汚れを広げてしまう場合があります。先にドライシートでから拭きしてからウェットシートで拭き上げたほうがキレイになりますし、ウェットシートを節約できます。
カーペットやソファなどは洗濯可能なものを使う
カーペットやソファー、マットレスはホコリが溜まりやすく、ハウスダストによるアレルギーの原因になる場合があります。コロコロで表面のゴミを掃除できますが、繊維の奥まで入り込んだホコリは、完全に取り除けません。リンサークリーナーなどで対策もできますが、カーペットやソファ、マットレスは洗濯可能なものを使うようにすると、定期的に洗濯できるのでおすすめです。
空気清浄機を使う
空気清浄機で掃除はできませんが、空気中に舞い上がったホコリを吸い取り、キレイにしてくれる機能があります。空気清浄機を適切に使うことで、ホコリの量が少なくなり、掃除がしやすくなります。ただし、掃除をしなくていいわけではありませんので、こまめに掃除することは忘れないようにしてください。
おわりに:シニアの一人暮らしはスティック型掃除機とフローリングワイパーの併用がおすすめ
体力が落ち、膝や腰の負担が気になるシニア・プレシニアの人には、一人暮らしであっても掃除機を使って掃除するほうが清潔を保ちやすく、負担の軽減や時間の節約につながります。お好みの掃除機を選んでもらってかまいませんが、基本的には軽量である程度の機能が備わっているミドルエンドからハイエンドのスティック型掃除機を選ぶことをおすすめします。ちなみに、掃除機だけで掃除するより、フローリングワイパーと掃除機を併用して掃除したほうが、よりキレイに掃除できます。余裕がある場合は、ロボット型掃除機を併用すると時間を有効活用できるのでおすすめです。掃除は工夫次第で脳活にもつながりますので、楽しみながら習慣化してみてください。
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